子供の頃から、客室乗務員になるのが夢で、そのために頑張って来ました。
大学4年の就職活動までに、語学関係の資格を取得したり、教養系の資格を取得したり、頑張ってきたつもりです。
容姿も、身長は164cm、ファミレスでアルバイトしてる時にお客さんから連絡先を渡されることが多くて、いいほうだと思います。
ただ、英語、特にスピーキングが苦手で、自分なりに努力はしたんですが、そこだけは自信がありませんでした。
客室乗務員志望者は、長期留学とか帰国子女とかも多くて、狭き門です。
なので、子供の頃からの夢でしたけど、厳しいかな、と思ってました。
ただ、努力の甲斐あってある航空会社の最終面接まで残りました。
でも、そこまで残ってるコは、どのコも外見も良くて、学歴とか資格とかも私以上です。
私にはスピーキングが苦手という欠点があるので、焦ってました。
そんな時に、その航空会社の四次試験の面接官だった人から電話が掛かって来ました。
ここだけの話だけど、一人くらいなら合格にねじ込めるよ、○○ホテルで会えないかな、そんな感じの電話です。
その時点でいくつかの航空会社には落ちてて、そこと、後二社しか残ってなくて、その時の私はどうしても合格したくて。
身体の関係は断るつもりでいました。
でも、合格したかったから呼び出されたホテルに、スーツで行きました。
ホテルは、シンプルなビジネスホテルでした。
ロビーで待ち合わせして、私が来たのを見て、「よく来てくれたねぇ」と、笑顔で、だけど私の身体をじろじろ観察するみたいに出迎えて、ロビーの隅にあったソファ、その隣に座らせました。
「今までの面接の成績だと・・・キミは、ほぼ落選上にいるんだよ」
部外者に見せてはいけない書類だと思います、面接の合格ラインと評価が乗っていて、私は不合格者の三人目のラインでした。
ショックでした、でも、ショックを受ける暇もなく、書類を説明するフリをして、私に密着して、膝とかふとももとかをさわってきます。
気持ち悪いと思いました、ですが、言うとおりにしたら子供の頃からの夢が叶うかもしれない、そう考えると、動けなくて。
そんな私の心理を読んだかのように、その人は言いました。
「ここで帰ってもいいよ、だけど、受かりたいなら、そのための方法をホテルの部屋でゆっくり説明するよ」
気付いたら、その人と一緒に、私はホテルの部屋にいました。
まるで自分が出来の悪いドラマの登場人物になったみたいでした。