トモヤとミユキは定時制高校に通う18歳同士のカップル。事件当日、閉館した図書館の外階段で夕焼けを見ながら抱き合っていた。
「トモヤ、好きよ」
「オレもだよ」
踊り場でトモヤはあぐらをかき、その上にミユキが座り、2人は向き合って体をまさぐり合いながら激しくディープキスしていた。
「ああん、ダメったら…」
「いいじゃないか」
青春時代の甘いワンシーンである。それが最悪の思い出に変わってしまったのは、そこへ梅田和也(31)がやってきたからだ。
「何だお前ら、ガキのくせに乳繰り合いやがって…」
ふいに大人の男に声を掛けられ、トモヤはとっさに「すみません」と答えた。
だが、図書館の職員かと思いきや、白いツナギを着てバットを持っている。見るからに好戦的な目は単なる注意を与えに来たわけではなさそうだ。
「お前ら、ここがどういう場所だか知っているのか。オレはヤクザだ。これから覚醒剤の取引をする。それを知ってて邪魔しようってのか」
「いえ、全然知りませんでした。すぐ帰ります」
トモヤがミユキの手を引いて帰ろうとすると、男はミユキの腕をグイッとつかんだ。
「ちょっと待てや。姉ちゃんは置いてけよ」
トモヤが絶句して、どういうリアクションを取ったらいいか分からずオロオロしていると、男はミユキの首に腕を回し強引にディープキスした。
「いやぁーっ!」
それでも男はひるむことなく、今度はミユキの乳房をむんずとつかんだ。
「ほぉー、でけえな。お前、いつもこんなデカパイを揉んでいるのかよ。うらやましいぜ、ったく。ハハハ」
トモヤは恐怖で固まってしまい、ミユキを助けられずにいた。
すると男はそんなトモヤの内心を見抜いたのか、ますます無遠慮になってミユキを押し倒し、スカートをまくり上げてパンティーを脱がそうとした。
「キャーッ!」
「ほう、花柄か。女子高生らしいねえ」
「やめて下さい…」
「お前らがいつもやってることだろうが!
男はミユキのヴァギナを丸出しにしてクンニを始めた。そこまできて、ようやくトモヤは声を上げた。
「やめて下さい…。彼女はまだ処女なんです。許してあげて下さい…」
「はぁ、処女だと? ウソをつけ! アオカンするような処女がどこにいる!」
「本当です…。僕たち、清い交際をしようと誓い合っていて、セックスは一度もしたことがないんです」
男はミユキに尋ねた。
「今、彼氏が言ったことは本当か?」
「本当です…」