忘年会の2次会が終わり、そこで解散になったが俺はまだ飲み足りなかった。
そこで、時々飲みに行っていたスナックに行ってみることにした。
その店はママの他に女の子が2人。
見たことのない新しい女のコが1人いた。
その女の子の一人が俺を気に入ったらしく、ずっとカウンター越しで俺の前を独占していた。
しかし、その娘はそれほどタイプではなかったのだが・・・。
カラオケをそこそこ楽しみ、会話もその娘主体に合わせてやり、俺はそこそこ受け入れられたと思う。
俺の相手をしていた女の子(加奈子)はすっかり酔ってしまい、立っている足元もおぼつかない。
店は2時で閉店。
時計を見ると既に1時半を回っていた。
すると加奈子が
「ねぇ?ケンちゃん、送って~」
と言い出した。
面倒だったので渋っていると
「ケンさんが加奈子ちゃん酔わせたんだから責任取りなさいよ!(笑)」
とママが言った。
おまけに帰る方向が一緒だった・・・。
結局、加奈子を送るはめになってしまう。
ママが、片付けはいいから!と、加奈子は先に俺と帰ることを許された。
もう逃げることも出来ず、俺は加奈子を抱えるように店を出た。
きっと、ママの計らいだろうと感じたが、正直ちょっと迷惑だった。
ほとんど眠っている加奈子を抱えてタクシーを掴まえた。
加奈子の住むマンションは、俺の家から歩いて20分ほどの場所だった。
意外に遠い・・・。
泥酔の加奈子をベッドの寝かせ、一先ずその横に腰を下ろしタバコに火を点ける。
歩いて帰るにはちょっと遠いし、タクシーを使うのもお金が掛かる。