俺は高校時代ある生物系の研究部に所属していた。
その時にやっていた研究は、必ず1日1回決められた時間にデータを取らなければならず、その日も日曜だというのに学校に登校していた。
もう1人の仲の良い部員とともに、とっととデータ取りを終わらせてすぐに帰ろうとした。
誰もいない校舎を歩いていると、友人が
「あ、オレ教室にちょっと荷物取りに行ってくるわ」
と言うので、とりあえず一緒に教室へ行くことにした。
誰もいない教室で、友人は何やら自分の物ではないロッカーを物色し始めたのだ。
俺「おい、おまえ何やってるんだよ」
友人「たまにロッカーとか漁ってるといいもん出てくるんだよ」
俺「バカ、やめとけよ。バレたら問題になるぞ」
すると友人はあるロッカーからジャージを取り出し、
「おい、亜美のジャージだぜ。匂い嗅いでみるか?」
と言ってきた。
俺「バ、バカ!だからやめとけって」
友人はジャージの首回りの部分の匂いを嗅ぎだした。
友人「うわ、なんかいい匂いと汗の匂いですげービミョーな匂いする」
俺「ほんとか?ちょっと俺もいいか?」
クラスでも可愛い亜美の匂いなんて気にならないはずがなかった。
匂いを嗅いでみると、たしかに甘い良い匂いと一緒にちょっとツンとくるような匂いがあった。
でもそれが凄くリアルな感じがして、すごい興奮してしまったのである。
友人「これでおまえも仲間だからな」
俺「なぁ、他になんかないか?」
もうさっきまで友人を止めていた俺ではなくなっていた。
しかし、学校のロッカーにそれほど物を入れておく者はおらず、むしろ可愛い亜美のジャージがあっただけでも奇跡だった。