翌日、目が覚めた僕には罪悪感しかありませんでした。
酔っていたとは言え、人妻を妊娠させようとしたことが信じられませんでした。
彼女も酔いが覚めると自分が置かれた状況に驚きを隠せずにいました。
しかし、無常にも2ヵ月後に彼女の妊娠が発覚しました。
「やっぱり私、子供までいるから旦那と別れられない…この子、中絶させて…ごめんね…」
彼女の決断に僕も従いました。
彼女への愛は性的欲求、そして旦那への抵抗によるものだとこの時気づきました。
「でも、Takeちゃんの子を妊娠したことは後悔してないよ」
この言葉に僕は救われました。
僕の貯金とバイト代で中絶が行われました。
中絶後も彼女の要求で関係は続きましたが、罪悪感が先行しました。
そして、4年生の夏休みに彼女は旦那の仕事の都合で引っ越して行きました。
月1回で保たれていた関係も、大学を卒業し実家に帰ってきた今は0となりました。
妊娠までさせた女性と今では一度も関係が無いことが不思議です。
そして先月、彼女から第二子を出産したというメールが来ました。
「産んだのは2人目だけど、妊娠したのは3人目だね…でも、あの時Takeちゃんの子供を妊娠したことは今でも後悔していません」
僕は少し心が痛みましたが、とても嬉しくなりました。