見どころ満載だったソチ五輪が終わった。現地の盛り上がりを見るにつけ、アスリートたちの熱戦がナマ観戦できる2020年東京五輪への期待が高まる。
「地の利を生かして日本勢はメダルラッシュも狙える。競技面もさることながら、何より魅力的なのはその経済効果だ」(都政関係者)
森ビルの関連団体「森記念財団」の試算によれば、五輪本番までに全国で121万人の雇用が創出。経済波及効果は、都が発表した試算と合わせて20兆円規模、国内総生産(GDP)を0・3%押し上げるという。
スポーツ熱も景気も上昇して、まさにいいことずくめだが、一部の業界は、五輪の“副作用”に頭を抱えている。
「成人向け雑誌、いわゆるエロ本を扱う出版社です。コンビニ業界の中で、来日する外国人の目に触れさせないためにエロ本の類を店舗から閉め出そうという話が出ているのです」(出版関係者)
現在、コンビニエンスストアの店舗の棚にはこうした雑誌の専用コーナーが設けられ、他の一般雑誌と区別する形で販売されている。しかし、環境整備のため、「一部のコンビニチェーンが音頭を取り、この棚さえも一掃してしまう計画が浮上している」(同)というのだ。
自治体側もエロ本包囲網を敷きだした。
「都が、コンビニでの販売が規制される有害図書の指定範囲の拡充を検討しているというのです。対象になるのはエロ本ばかりではありません。暴力団に関する記事が多い実話誌などにも影響が広がりそうな勢いです」(同)
大規模イベントが絡むと、必ずと言っていいほど行われる環境浄化。エロはどうしてもその標的になりやすい。
大阪市で「国際花と緑の博覧会(花の万博)」が行われた1990年の前後には、市内のソープランドが一掃。2005年にも、関東有数の色街として知られた横浜・黄金町が、横浜港開港150周年を記念する地方博覧会「開国博Y150」(09年)に向けた警察の一斉摘発で壊滅の憂き目に遭った。
成人向け雑誌の編集者は「折からの出版不況に加え、インターネットの無料動画やDVDに押されてエロ本の業界自体はただでさえ落ち込んでいます。そんなときにコンビニというメーンの販売網を絶たれれば、ダメージは決定的」と危機感を募らせる。
エロ本は存亡の危機を回避できるか。
[zakzak]
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140227/dms1402271538019-n1.htm
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